排出事業者が誰かわかりづらい産業廃棄物に要注意!判断の難しい廃棄物を事例とともにわかりやすく解説
お役立ちコラム
2024/07/01
産業廃棄物に関する不法投棄や不正を防ぐために、毎年のように厳しい法改正が繰り返されており、最新の法改正への対応が難しいという声が挙がっています。
しかし、これほどまでに規制を厳しくしても、毎年多くの不法投棄のニュースが絶えません。
悪質な不法投棄以外にも、知らず知らずのうちに産業廃棄物の不正処理に加担してしまうケースもあるので注意が必要です。
そこで今回は、排出事業者がわかりづらい産業廃棄物に関する注意点についてわかりやすく解説します。
産業廃棄物の排出事業者の責任とは?

廃棄物処理法(廃掃法)では、「排出事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」と定めています。
つまり、廃棄物が発生した場合、その処理が完了するまで排出事業者が責任を持つということです。
処理業者に委託して廃棄物を引き渡したとしても、処理業者が不法投棄を行った場合、その責任は排出事業者にあり、重い罰則が科せられます。
排出事業者責任については、廃棄物処理法でさらに詳しく定められています。
以下の関連記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
とは?注意すべき「5つのポイント」をわかりやすく解説_.png)
排出事業者が誰かわかりづらい廃棄物7選

前述の通り、排出事業者は自らの責任で廃棄物を適正に処理することが定められていますが、ここで注意が必要なのは、必ずしも「排出事業者=所有者」ではないということです。
ここからは、排出事業者が誰かわかりづらい廃棄物を7種類ご紹介します。
種類1:貸し倉庫で保管している廃棄物
倉庫会社が管理する倉庫には、多種多様な業種の製品・商品が保管されています。
そこで管理している製品が不要になったり、食品の賞味期限が切れてしまったりした際の排出事業者責任は「荷物を預けた荷主」にあります。
ただし、倉庫会社が誤って荷主の荷物を破損させてしまった場合は、倉庫会社が責任を持って廃棄するケースもあります。
この点については、後々にトラブルにならないように、事前契約で話を詰めておきましょう。
種類2:複数テナントが入る施設・ビルの清掃やメンテナンスで生じる廃棄物
ショッピングモールや駅ビルなど、複数のテナントが入居する施設における廃棄物についても注意が必要です。
各テナントが仕入れた商品の売れ残りや納品に使った梱包材等は、テナント側に排出事業者責任があることはわかりやすいでしょう。
しかし、施設全体の掃除やメンテナンスで生じる廃棄物はどうでしょうか?ここでは一例をご紹介します。
まず、施設のメンテナンス時に発生したランプや部品は、メンテナンス会社が排出事業者となります。
一方で、施設の共有部分に設置されたごみ箱に入れられたごみや、施設自体や全テナントが共同で使う排水処理設備に集まった汚泥は施設管理者が排出事業者となります。
その他にも細かな分類があるので、以下の関連記事を合わせてご覧ください。

種類3:製品の納品に使われる梱包材やパレットや梱包材などの廃棄物
製品を納品する際に使われる梱包材やパレットは、基本的には製品の購入者が排出事業者となります。
しかし、事前契約で納品者が梱包材やパレットを回収する契約になっている場合は、納品者が排出事業者となり、責任を持って回収する必要があります。

種類4:道路の清掃に伴う廃棄物
道路の清掃時に発生した廃棄物は、清掃業者が発生させたものではなく、その場にある廃棄物を集約させたに過ぎません。
そのため、排出事業者責任は、清掃を依頼した「道路管理会社」にあります。
ここで注意が必要なのは、集約した廃棄物を道路管理会社の廃棄物保管場や処理場に運搬する際には、産業廃棄物収集運搬許可を取得した上で、事前に産業廃棄物処理委託契約書を締結している必要があります。

種類5:店舗の駐車場に不法投棄された廃棄物
店舗の駐車場や敷地内に自転車やごみが放置されている風景を見たことがあるのではないでしょうか?
これについては、所有者が所有権を放棄していなければ、所有者に所有権があるままですので、店舗が勝手に処分してしまっては、トラブルになりかねません。
しかし、基本的に店舗の敷地内に放置された自転車やごみの排出事業者責任は店舗側にあるため、放置自転車等については「○○日ごとに廃棄します」などの張り紙をして、注意勧告をしておきましょう。
種類6:小売店での売れ残り商品
小売店での売れ残り商品は、店舗側がメーカーから仕入れている商品に関しては店舗側に排出事業者責任があり、委託販売でメーカーが店舗に商品を預けているだけの場合は、メーカーに排出事業者責任が発生します。
種類7:解体工事から発生する廃棄物
解体工事から発生する廃棄物は、解体工事を請け負った元請業者に排出事業者責任があります。
ただし、元請業者が万が一不正やミスで発注者側の企業名やロゴが入った廃棄物が流出することもあるため、発注者には法律上の処理責任はありませんが、しっかりと最後まで処理を見届けることが望ましいです。
産業廃棄物のお困りごとは「てきせつ」へ

産業廃棄物の排出事業者責任の所在については、今回解説した内容以外にも細かい分類があり、事例ごとに判断が難しいことも多々あります。
その場合には、管轄の行政に相談することが望ましいですが、その前に専門家に相談したいという方もいらっしゃいます。
もし産業廃棄物のことでお困りの方は、産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」にお気軽にご相談ください。
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