複数事業者が同居する場所の産業廃棄物の取り扱いとは?テナントビルやショッピングモールなどは要注意
お役立ちコラム
2024/06/01
テナントビルやショッピングモールは産業廃棄物の取り扱いが複雑

テナントビルやショッピングモール、商店街など、多くの事業者が同じ場所で営業している場合、産業廃棄物の取り扱いが非常に複雑になります。
扱いが複雑な上に例外的な扱いも多く、何が正しいのかわからないと悩んでいる方が多くいるのが実状です。
そこで今回の記事では、複数事業者が同居する場所の産業廃棄物の取り扱いについて、法的な原則や実務上の見解までをわかりやすく解説します。
テナントビルやショッピングモールから発生する廃棄物の処理責任はどこにある?

廃棄物処理法(廃掃法)では「排出事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」と明確に定められています。
まずはこの内容に従って、4つのケースについて考えてみましょう。
ケース1:各テナント店舗が排出した廃棄物
廃棄物処理法(廃掃法)に従うのであれば、今回のテーマであるテナントビルやショッピングモールのテナントに入居している店舗は、自分の店舗から排出する廃棄物をそれぞれ許可を持った収集運搬業者、処理業者と契約をして、処理を委託しなければいけません。
処理責任は「各テナントにある」ということです。
しかし、各テナントに割り当てられているスペースは狭く、日々排出される廃棄物を個別に管理できるのでしょうか。
大型のショッピングモールであれば、100店舗以上のテナントが入居している場合も多々あり、その全てが個別に収集運搬車両を手配していては、廃棄物置き場に毎日長蛇の列ができてしまい、現実的ではありません。
この点に関しては、例外的な見解があるので、後ほど詳しく解説します。
ケース2:施設内の共有スペースで集められた廃棄物
施設内の共有スペースで集められた廃棄物とは、例えば、ショッピングモールの共有スペースに置かれているごみ箱やトイレに設置されているごみ箱で集められた廃棄物のことを指します。
この場合、処理責任は「施設」つまり「ショッピングモール」にあります。
ケース3:施設のメンテナンスから発生した廃棄物
ショッピングモールやテナントビルには、タンクに溜まった汚泥処理など、工事ではない形でのメンテナンス業務も多くあります。
このケースから排出された廃棄物に関しては、施設が排出事業者となり、処理責任を負います。
ケース4:施設内の工事から発生した廃棄物
施設内の看板を新品に交換したり、空調設備を入れ替えたりと、施設の敷地内で行われた工事から発生する廃棄物もあります。
この場合の多くは、工事を請け負った元請業者が排出事業者となり、処理責任を負うケースが多いです。
テナントビルやショッピングモールのテナントの廃棄物を施設側がまとめて処理できないの?

先ほど提言したように、100店舗以上が入居する大型の複合施設であれば、各店舗が自ら業者選定、契約の締結、収集運搬車両の手配までの全ての業務を行うことは現実的ではありません。
そこで、各テナントが施設管理会社に委任するという形で、施設管理会社がまとめて契約を締結し、マニフェストを発行して、廃棄物の処理を行えるという見解が環境省から出ています。
ただし、廃棄物処理業務を施設管理会社に委任することはできますが、あくまでも処理責任は各店舗にあるという見解です。
つまり、通常の業務の流れとして、契約や処理までの手配は施設管理会社が行えるが、万が一、不法投棄等に巻き込まれた際には、店舗側にも責任が発生する可能性があるということです。
テナントビルやショッピングモールなど複数事業者が同居する場所では管轄行政の見解が必須

このように、本来の法律の内容では社会実態とかけ離れているので、実態に合った形での運用が例外的に認められています。
ただし、各管轄行政によっても見解が異なる場合があります。
詳細については、管轄行政の窓口で確認するようにしましょう。
産業廃棄物のお困りの方は「てきせつ」へ

産業廃棄物に関する法律は、他の法律と比べても、改正頻度も多く、内容も複雑で、罰則も重い傾向にあります。
厳しい法律な上に、今回解説したように、社会実態に合っていないために例外的な運用が認められていることもあり、専門家でない限り完璧に理解することはできません。
そこで、廃棄物のことにお困りの方は、産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」にお任せください。
てきせつでは最新の法改正や細かな解釈の違いについても把握している専門家が在籍しています。
産業廃棄物のことでお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
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