産業廃棄物における「広域的処理認定制度」とは?3つのメリットをわかりやすく解説
お役立ちコラム
2024/07/01
廃棄物の適正処理を推進するための法律として「廃棄物処理法(廃掃法)」があります。
廃棄物処理法(廃掃法)は厳しい罰則が課されている法律ですが、法改正や例外が多く、全体像を理解することは簡単ではありません。
廃棄物処理法(廃掃法)の例外的措置の1つに、産業廃棄物の排出量の多い製造業などを対象とした「広域認定制度」があります。
この広域認定制度を活用することで、よりスムーズかつ適切に廃棄物処理を進められます。
そこで今回の記事では、広域認定制度についての概要や活用する上でのメリットについてわかりやすく解説します。
広域的処理認定制度とは?

広域的処理認定制度は、自社で製品を製造、加工、販売した事業者が環境大臣の認定を受けて、廃棄物処理法(廃掃法)における許認可なしに、広域的に廃棄物となった自社製品を回収し、リサイクルや適正処理を可能にする制度です。
事業者自身でユーザーから廃棄物となった製品を広域的に回収しやすくすることで、廃棄物の減量や適正処理を効率的に行えるようにすることを目的としています。
広域的処理認定制度の対象となる産業廃棄物

広域的処理認定制度は、誰でもどんな廃棄物でも対象となるわけではありません。
制度に対象となる廃棄物は以下のような内容です。
①通常の運搬状況の下で容易に腐敗し、又は揮発する等その性状が変化することによって生活環境の保全上支障が生ずるおそれがないもの
②製品が廃棄物となったものであって、当該廃棄物の処理を当該製品の製造、加工又は販売の事業を行う者が行うことにより、当該廃棄物の減量その他その適正な処理が確保されるもの
つまり、動物性残さのようにすぐに腐敗してしまうもの、製品の構造や性状を正しく理解していない事業者は対象外となるということです。
広域的処理認定制度を受ける条件

広域的処理認定制度の対象に加えて、認定を受けるには一定の条件があります。その条件は以下の通りです。
①自社で製品を製造、加工、販売する事業者であること
②2つ以上の都道府県を跨いで広域的に回収すること
③申請者が収集運搬、中間処理、最終処分の全てを統括管理すること
④可能な限りリサイクルすることを前提としたスキームであること
※情報参照元:https://www.env.go.jp/recycle/waste/kouiki/ninteitebiki30.pdf
広域的処理認定制度の申請手続き

広域認定制度の申請手続きは、以下の4ステップで進みます。
ステップ1:広域認定を希望する場合は、まず最寄りの環境省地方環境事務所に相談し、構想の適合性を確認します。
ステップ2:地方環境事務所で問題がないと判断されたら、具体的な処理構想と体制を整えて申請書類を作成します。それを環境省の関連部局に提出し、事前確認を受けます。
ステップ3:書類に問題がなければ、審査が開始されます。必要に応じて現地調査も行われることがあります。
ステップ4:提出から約3ヶ月後に審査が完了し、問題がなければ認定されます。審査の進捗についての連絡はないため、審査期間中は余裕を持って待つことが大切です。
※情報参照元:https://www.env.go.jp/recycle/waste/kouiki/ninteitebiki30.pdf
広域的処理認定制度を利用する3つのメリット

製造業者が広域的処理認定制度を利用することで、自社製品の回収をスムーズに行えるだけでなく、多くのメリットがあります。
ここでは3つのメリットを挙げて解説します。
メリット1:競合優位性が高まる
広域認定を受けることで、製品の廃棄物処理を効率的に行えるため、競合他社に比べて顧客サービスの向上が図れます。
ユーザーは購入した製品が不要になった際に、販売事業者に廃棄を依頼できるため、ユーザーは廃棄時の負担が減り、自社の製品を選ぶ動機が高まります。
メリット2:回収したものを修理して再販できる
自社が回収した製品を修理し、再販することで、廃棄物の削減と低コストでの再利用が可能です。
このプロセスは環境への貢献だけでなく、追加の収益源をもたらします。
メリット3:製品設計の改善に貢献できる
消費者から回収した製品を解析し、その情報を製品設計に活かすことで、より耐久性の高い製品を開発できます。
顧客のニーズに応じた製品改良が可能になります。
広域的処理認定制度における注意点

広域認定制度を取得後、以下の変更があった場合は、速やかに変更届または廃止届を提出する必要があります。
①自社や認定内の委託先の代表者や所在地に変更があった場合
②認定内容に変更や廃止があった場合
届出は変更または廃止が発生した日から10日以内に環境大臣に提出しなければなりません。
提出が遅れると認定が取り消される可能性もありますので注意が必要です。
届出を忘れる原因として、担当者の人事異動や他の業務との兼務で優先順位が下がることが挙げられます。
組織や教育体制を整え、広域認定制度を正確に運用するための体制を整えることが重要です。
産業廃棄物の適正処理を進めるなら「てきせつ」へ

廃棄物処理法(廃掃法)は改正も多く、内容も複雑なので、全体像を理解することが難しいです。
しかし、今回の広域的処理認定制度のような制度を知っておけば、自社に大きなメリットをもたらす可能性もあります。
しかし、廃棄物に関する最新情報を常にキャッチアップし続けることは簡単ではありません。
そこで、産業廃棄物に関する最新情報を知りたい方は、産業廃棄物の適正処理を推進するポータルサイト「てきせつ」にお任せください。
てきせつでは産業廃棄物の最新情報を毎月更新していますし、産業廃棄物のお困りごとがあれば相談にも乗っています。
産業廃棄物にお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
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