産業廃棄物処理を委託する際の「サンプル受け入れ」には契約書やマニフェストが必要?
お役立ちコラム
2024/02/02
産業廃棄物の処理を検討する際にサンプルの提供を求められた方も多いのではないでしょうか。
特に、油や汚泥など形が定まっておらず、成分がよくわからないものはほとんどの場合、サンプルの提供が求められます。
この「サンプル」は産業廃棄物として処理すべき対象なのでしょうか。
今回は産業廃棄物処理を委託する際のサンプルについて、「契約書やマニフェストが必要になるのか?」をわかりやすく解説していきます。
見積もり依頼のためのサンプルも産業廃棄物扱いになるの?

見積もり依頼のためのサンプルは産業廃棄物としては扱いません。
対象となる廃棄物が見積もり依頼先の処理業者で処理可能かの判断、処理に必要なコストの算出を目的としているためです。
そもそも産業廃棄物として扱わなければならない場合、自社で処理可能かどうかわからないものは受け取ることさえできなくなってしまいますね。
サンプル送付には産業廃棄物処理委託契約書やマニフェストは不要

サンプルは産業廃棄物扱いとならないため、産業廃棄物処理法にも関わってきません。
そのため、産業廃棄物処理委託契約書やマニフェストといった対応は不要となります。
どんな時にサンプル送付が必要になる?

どんな時にサンプルが必要となるのかを、サンプルの持つ役割から考えていきましょう。
場合1:処理の可否の判断をする
まずは、処理の可否を確認するためにサンプルが必要です。
処理業者が自社の設備や許可で処理が可能かを判断しなければなりません。
仕様書があったり形が定まっているものであれば、ある程度写真で判断できますが、成分が不明なものに関しては成分分析をかけるために実物が必要になります。
場合2:見積もり金額を算出する
見積もり金額を算出するためにもサンプルが必要です。
処理を行ううえで処理工数が読みづらいものはサンプルを確認し、処理工数が明確になった後、処理原価の算出ができるようになります。
産業廃棄物処理に必要なサンプルを送る際の3つの注意点

処理の手続きを進めるために必要となるサンプルの提供ですが、処理業者へ送る際には注意しなければならない点もあります。
産業廃棄物処理法に抵触したり、思わぬ事故を引き起こさないためにもしっかりと注意点を理解しておきましょう。
注意点1:ごく少量のサンプルのみを送る
提供するサンプルの量は必要最低限に留めるようにしましょう。
サンプル提供の目的は処理可否の判断や処理コスト算出のためであるため、必要以上に多い場合はサンプルとして見られない可能性があります。
また提供された処理業者側からしても、万が一、処理困難物であった場合、余計な処理コストがかかってしまいます。
処理業者に必要量を確認し、過不足がないようにして送るようにしましょう。
注意点2:密閉容器で送る
サンプル提供の対象となる廃棄物は、詳細な情報がわからない廃棄物である場合が多く、有害性を持っている可能性もあります。
郵送中の漏洩を防止するために、密閉容器で送るようにしましょう。
注意点3:内容物の情報を明確に伝える
サンプルを提供する排出事業者が知っている情報は詳細に伝えましょう。
情報は多い方がより確実な判断を下せるため、成分表や分析表、仕様書などがある場合は事前に提供するようにしましょう。
また、発生工程といった廃棄物の背景についての情報も判断するうえで重要な情報となります。
産業廃棄物のテスト搬入には契約書とマニフェストが必要

サンプルの提供とよく勘違いされることに、廃棄物の「テスト搬入」というものがあります。
サンプルの提供は、成分や性状を分析などで明確にし、自社での処理ができるかどうかを判断するためであるのに対して、テスト搬入は実際に引き取りからの運用フローの確認や、処理設備に投入し、現場のオペレーションを確認することを目的に行われます。
そのため、両者には実際に、中間処理行為にあたる「処理設備に投入するかどうか」という明確な違いがあります。
中間処理行為に当たる場合は、当然ですが、産業廃棄物処理委託契約の締結やマニフェストの運用が必要となります。
間違えやすいポイントですが、間違ってしまうと法律違反になってしまうため、しっかりと違いを理解しておきましょう。
産業廃棄物管理にお困りの方は「てきせつ」へ

普段からよく耳にする「サンプル」ですが、目的や物量によっては大きく意味合いや関連法令が変わってきてしまいます。
目的に合わせて正しい運用を心がけるようにしましょう。
「てきせつ」では、廃棄物の処理方法だけでなく、サンプルの取り扱いや注意点についてもわかりやすく発信しています。
産業廃棄物の管理業務や不明点に関してお気軽に「てきせつ」へお問い合わせください。
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